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F.E.トリンバック社
F.E. Trimbach
【 創立 】 1626年
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歴史
4世紀にわたりアルザス・ワインの歴史と伝統を育むトリンバック家
トリンバック家の歴史は、1626年、ジャン・トリンバックがリクヴィールの市民となった時から始まりました。トリンバック家はワイン栽培家としての名声を築くとともに、リクヴィール村の村長を務めるなど、アルザスの名家として、アルザス・ワインの生産とその歴史に貢献を続けてきました。
後に、トリンバック家はリボーヴィレに移り、1839 年に生まれたフレデリック・エミール・トリンバックは、1898年のブリュッセル国際ワインコンクールで入賞するなど、高品質ワインの生産者としての評価 を高め、現在のトリンバック社の基礎を築きました。それ以来、トリンバック社の社名には彼のイニシャルF.E.が冠されています。
F.E.ト リンバック社は、現在でもリボーヴィレに本拠を置き、4世紀に及ぶ歴史を持つ、家族経営のワイナリーであり続けています。現在は、12代目となるピエール とジャンによって経営され、ブドウ栽培から醸造まで全ての工程が、トリンバック家の伝統に基づいて行われています。

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F.E.トリンバック社について
グラン・クリュ名に頼らない、真の品質と伝統
リースリング・キュヴェ・フレデリック・エミールは、グラン・クリュのギースベルグとオステルベルグという2つの粘土石灰質の畑のぶどうでつくられ、ドライでミネラル感の強い個性と、傑出した長期熟成能力は、正にトリンバック家のワインづくりの哲学を現したワインです。
また、F.E.トリンバック社は、グラン・クリュ・ロザケールの中に、単一畑のクロ・サンテューヌを200年前から所有しています。この1.67haの畑には、リースリングのみが植えられており、イギリスのワイン評論家、クライヴ・コーツは「世界で最高のリースリング」と評しているほどです。
しかし、フランス政府は、アルザス・ワインのラベルに、単一ブドウ畑の名称とグラン・クリュの名称を併記することを認めず、トリンバック家は伝統あるクロ・サンテューヌの名を選んだのです。
アルザス・グラン・クリュのあり方に懐疑的な多くの代表的生産者と同様、F.E.トリンバック社はラベルにグラン・クリュ名を記載することはありません。
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F.E.トリンバック社のラベル
トリンバックのラベルは、1960年代から一切変わっていません。そこには、社名、ぶどう品種、品質レベルが記載されており、品質レベルには下記が含まれています。
-クラシック (イエロー・ラベル)
-レゼルヴ (イエロー・ラベル)
-レゼルヴ・ペルソネル (ゴールド・ラベル)
-プレスティージュ&コレクション (ホワイト・ラベル)
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ワイン生産量の80%を海外に輸出
F. E. トリンバック社は、現在約40ヘクタールの自社畑を所有し、近隣の優秀な栽培農家からブドウを購入しつつ、年間100万本のワインを造っています。生産量 の約90パーセントは海外に輸出され、とくにアメリカ市場において、全アルザス・ワインでトップシェアを占めています。
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ブドウ栽培と醸造
ヴォージュ山脈に守られた石灰質土壌の畑
アルザス地方は内陸部に位置するため、大陸性気候で、暑い夏と厳しい冬の寒さが特徴ですが、西側にあるヴォージュ山脈によって、雨をもたらす西からの湿った風から守られているため、長いぶどう生育期間と豊富な日照量によってブドウが完熟します。
F.E.ト リンバック社の自社畑は、全てリボーヴィレ地区にあり、土壌は繊細なワインをうみだす石灰質が主体となっています。主に丘の斜面にある畑は、水捌けが良 く、収量を低く抑えることで、凝縮した風味を持つブドウが収穫され、長期熟成が可能な、偉大な品質のワインとなります。
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ミネラル感あふれる長期熟成型の辛口リースリング
トリンバック家は、ワイン造りに関する純粋主義的な哲学を持ち、12代にわたって、辛口のワインを造り続けてきました。特にリースリングの醸造においては、ブドウが持つ純粋な果実のアロマや味わい、ミネラル感をワインに映し出すため、オークの小樽を使用せず、ステンレス・タンクと昔ながらの大樽を使用しています。
非常に構成のしっかりした、長期熟成型 のワインは、果実味とエレガントさ、完璧なバランスを兼ね備えた、トリンバック・スタイルのワインといえるものです。これらのワインは、市場に出る前に、 セラーで長期にわたって瓶内熟成されますが、特にリースリング・キュヴェ・フレデリック・エミールのような偉大なワインは、長い熟成を経た後に出荷されま す。
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アルザス地方は高品質なリースリングの産地として知られていますが、トリンバック社にとっても非常に重要なブドウとなっています。同社は常に「辛口」でバ ランスの良いエレガントなスタイルのワイン生産を追求しており、同社のリースリングは香り高く、エレガントな辛口で、食事との相性も良くなっています。
緑色のエッジを持った美しい黄色。香りは徐々に広がっていき、ミネラルのニュアンスも現れます。白桃のような果実の風味や、熟したグレープフルーツやレモ ンのような爽やかさが印象的です。現在飲んでも美味しくいただけますが、ワインの持つ酸のお陰で5年は優に熟成させることも可能で、熟成するにつれてより 複雑さが増していきます。